多汗症の治療法3,4

多汗症の治療3…イオン浸透療法(イオントフォレーシス)

 イオン浸透療法(イオントフォレーシス)とは,手のひらと足底を水道水の入った容器に入れ,微弱な電流を流す治療法です。手のひらや足の裏など、局所多汗症に効果的です。

 この治療法の原理を簡単に説明しましょう。みなさん中学生のころ、理科の授業で水の電気分解の実験をしたことと思いますのでそのことを少し思い出してみてください。水の電気分解によって水素イオンがたくさん発生します。その水素イオンが汗腺分泌部のイオンチャンネル(汗を作り出す部分のゲート)を塞ぎ、ブロックします。つまり、汗腺細胞の細胞膜のイオンの出入りを邪魔して汗を生成させなくするという原理になっているのです。

 この治療法は定期的に行わなければ効果が持続できません。1週間に1回、約30分間通電を行い、平均 8回ほど治療を行うと治療効果がみられてきます。何回も定期的に通院するのは大変ですが、副作用がほとんどないという利点があります。

多汗症の治療4…超音波療法

  超音波治療法とは、超音波を利用してアポクリン汗腺、エクリン汗腺、皮脂腺をこなごなに壊し、取り除く方法です。汗腺も皮脂腺もなくなってしまうので、多汗症だけでなく、わきがにも効果があります。この治療法は、メスでわきの下付近に小さな切開(数mm)をつくり、そこへ超音波装置のついた棒を挿入します。手術痕は小さく、手術時間も30分程度です。また、超音波は汗腺と皮脂腺のみを壊し、神経や血管を傷つけないため、比較的安全に行えます。ただ、適応できる部位がわきのしたや陰部に限られているため、手のひらや足の裏にはできません。

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